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2017インターナショナルスクール運営事業

               

主催/北上市、一般社団法人 北上市国際交流協会
共催/北上市教育委員会
協力/岩手大学教育学部英語科

イングリッシュパーク

初めて受講する小学4年生・5年生を対象とした2コースと、2015年・2016年度イングリッシュパーク受講生(おもてなしキッズ)を対象とした1コースがあります。 それぞれ全20回、平成29年6月〜平成30年2月、土曜日に開催しました。

時間 対象
10:00〜11:00 はじめてクラス(小学4年生)
11:30〜12:30 はじめてクラス(小学5年生)
14:00〜15:00 おもてなしキッズクラス(小学5〜6年生) ※2015年・2016度受講生

講座内容

 平成27年度に第一回目の本事業開設のために、岩手大学教育学部英語科教授 山崎友子先生と同じく准教授 ジェームズ・ホール先生のご協力によりカリキュラムを作成していただきました。それは文部科学省の「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」のCEFR(Common European Framework of Reference for Language:ヨーロッパ言語共通参照枠)をもとに、北上市内小・中学校の英語教育担当教師から実態の聞き取り調査を行い、その結果、岩手大学で北上版モジュール構成によるカリキュラムを作っていただきました。

平成29年度は、このカリキュラムと前年の平成28年度の事業の成果と反省をもとに、担当の講師(北上市教育委員会所属ALT, ロナルド・リオーネⅡ先生(平成29年8月異動)とケビン・プライス先生)が、さらに充実した内容の北上版カリキュラムを作成しました。 昨年の成果にならい、それぞれのモジュールの最後のクラスではテーマごとに何か「成果物」が出来るようになるというゴールが設定されています。(学習内容は学年やクラスにより、同じモジュールでも多少難易度に違いがあります。) 

 今年度の初めての試みとして、「おもてなしキッズ」では、名詞の前につく冠詞「a/an」について学習しました(一例:an apple / a pen)。母音で始まる名詞の単数形の前に「an」が、子音で始まる名詞の単数形の前には「a」がつくことを学びましたが、そのモジュールの最後の授業では別室で講師がクイズ形式の個別テストを実施し、各自動がどの程度理解しているかを確認しました。指導方法や児童理解度をふまえて、次年度に活かしたいと考えています。

また今年度は、児童自身が各回の授業の終わりに、「Great!!/Good!/OK」からいずれかを選択する形で自己評価を行いました。前年度までは、担当講師が児童を評価する形でしたが、子どもたちは自分自身を評価するということを新鮮に感じながら、その日の学習内容や自身の学ぶ姿勢などを振り返り評価に反映させました。

はじめてクラス

  1. モジュール1 「食べ物と飲み物」
    ①自作の英語メニューを作り、レストランの注文ができる
  2. モジュール2 「スポーツと楽器」
    ①スポーツ・楽器に関する単語と「できる/できない」の表現練習
  3. モジュール3 家族の紹介
    ①家族のメンバーの「できること」を紹介するポスターを作成
  4. モジュール4 「私の街を紹介」
    ① 北上市のお気に入りの場所をポスターにして紹介
    ②お気に入りの場所で「できること」「買えるもの」を紹介
  5. モジュール5 「スペースシップバトル」「復習と確認」
    ①宇宙船を操作する表現を学ぶ
    ②宇宙船バトルで英語を使ってチーム戦
    ③これまでに学習したことを、ゲームをしながら復習・確認
  6. クッキング
    ①材料や調理器具などクッキングのための単語練習。調理工程を確認
    ②実際に調理室でグリルドチーズサンドイッチを作ってみる

おもてなしクラス

今年度の特色として、20回の講座の中で理解力を測るために、3回の習熟度テストを行いました。また、評価の仕方として受講生による自己採点も取り入れ、理解できたと思った部分にシールを貼り付けました。

  1. モジュール1 「アルファベットと冠詞」
    ①アルファベットの読み方、書き方
    ②名詞の前につくa/an(冠詞)について
  2. モジュール2 「アルファベットと発音」
    ①アルファベットの発音(フォニックス)
    ②母音・子音の発音
  3. モジュール3 「人物の紹介」
    ①モジュール1、2で学習した内容のテスト(a/anの違い)
    ②家族のメンバーの「できること」を紹介するポスターを作成
  4. モジュール4 「買い物」
    ①北上市のお気に入りの場所をポスターにして紹介
    ②お気に入りの場所で「できること」「買えるもの」を紹介
  5. モジュール5 「復習と確認」
    ①これまでに学習したことを、ゲームをしながら復習・確認
  6. クッキング 「ホットドッグ」「グリルドチーズサンドイッチ」
    ①材料や調理器具などクッキングのための単語練習。調理工程を確認
    ②実際に調理室で作ってみる

イングリッシュスクエア

高校生以上を対象に全20回、平成29年6月から平成30年2月の土曜日に開催しました。

時間 対象
16:00~17:30 高校生以上の大人

講座内容

平成29年度は対象枠を拡大し、一般の方に加え、過去に本事業の講座を受講したことのある中学生・高校生も対象としたところ、合計26名の申込みがありました。また、2020年度からの「小学5年生からの英語教科化」に向けて、市内の小中学校教諭に案内を配布したところ、4名の先生方の申込みがありました。レッスンは各講師が本事業のテーマに沿って指導内容を起案し、趣向を凝らした英会話やゲーム、クッキングなど多彩な活動を行い、実際に英語で考えて行動する場としました。さまざまな国の担当講師(北上市教育委員会所属のALTサヤ・ヤエガシ先生、ランディ・ハウザー先生、市内高校のALTマクレイ・マーティン・ダグラス先生、ミーシャ・ブラウン先生、元ALTのチャド・ルイス先生、岩手大学のリム・フエキ・ラリビ先生)から英会話や各国の文化を学ぶ良い機会となりました。

講師

このプログラムを進行するにあたり、下記の北上市教育委員会所属の外国人英語指導助手(ALT)をはじめ、市内高校のALT、英会話講師、岩手大学院研究員など大勢のみなさまにご協力いただきました。また、アシスタントには岩手大学教育学部英語科所属の学生のみなさまや、長年に渡り英語教育に尽力されていた元小学校教諭の方にもご協力いただきました。みなさま方に深く感謝いたします。

講師(順不同、敬称略)
  • ロナルド・レオーネⅡ(北上市教育委員会 ALT)
  • ケビン・プライス(北上市教育委員会 ALT)
  • サヤ・ヤエガシ(八重樫 明)(北上市教育委員会 ALT)
  • ランディ・ハウザー(北上市教育委員会 ALT)
  • マクレイ・マーティン・ダグラス(専修大学北上高校 ALT)
  • チャド・ルイス(元北上市教育委員会 ALT)
  • ミーシャ・ブラウン(県立黒沢尻北高校 ALT)
  • リム・フエキ・ラリビ(岩手大学大学院 農学部研究員)
アシスタント
  • 岩手大学教育学部英語科所属学生(6名)
  • 元小学校教諭(1名)

おもてなしキッズ/サポーター

平成30年4月21日・22日の2日間、イングリッシュパーク、イングリッシュスクエアの修了生たちが、「北上展勝地さくらまつり」で外国からのお客さまをもてなす「観光案内ボランティア」として活動しました。 気軽に声をかけるきっかけとして、出身国を尋ね、世界地図上にシールでマークしていただきました。また桜の花に関するクイズと、岩手の所在地のクイズを出し、正解した方には国際交流協会オリジナルのバッジをプレゼントしました。アジア各国をはじめ「オーストラリア」「アメリカ」など、遠方からの訪問者にも会い、驚きとともに、英語を使って交流できたことの喜びを感じた参加者たちでした。 これまでの学習成果を実践する機会を得て、さらに意欲的になったおもてなしキッズ&おもてなしサポーターたち、さらなる活躍が楽しみです!